
太陽エネルギーお役立ちコラム
【2025年度版】家庭用(住宅用)太陽光発電のメリット・デメリット

※2025年5月30日に更新しました
「よく太陽光発電が付いたお家をよく見ますが、本当にお得なの?つけない方がいいという噂も聞きますが…どうなの?」という疑問に正直にお答えします。
太陽エネルギーの専門家である私たちがなぜあえてデメリットについてお話しするのか・・・それは、導入していただいたお客様が「やめておけばよかった」と後悔されないように、きちんとデメリットも理解したうえで必要かどうかをご判断できるようにと考えたからです。この記事が選択の際にお役に立てるように、できる限り分かりやすくお伝えしていきます。
まずはじめに・・・太陽光発電は本当にお得なの?
太陽光発電システムを設置する住宅が増えている中、どれくらいお得になるのか気になるところだと思います。下記のレポートは、2018年にご自宅の屋根上に太陽光発電システムを導入した山梨県北杜市のお客様の実績です。

135万円の費用で導入したシステムは、日中使われる電力消費の代替と余剰電力の売電で年間約20万円の経済効果を得られています。また発電した電力は、CO2を発生しない電力なのでどれだけ使っても環境にやさしく利用できます。このように経済面、環境面ともに効果が出ているのが分かります。導入前に提示された発電シミュレーションと比較してみるのも良いと思います。
太陽光発電のデメリット
太陽光発電のメリット
太陽光発電のデメリット
デメリット1. 導入費用が高い

太陽光発電の導入には、一般家庭でおよそ80万円から130万円程度の初期費用がかかります。長期的に見れば、発電した電気を自家消費したり、余剰電力を売電することで元を取ることは可能です。しかし、最初にまとまった費用が必要となる点は、導入を検討する上での大きなハードルとなるでしょう。
その対策は様々ありますが、代表的な解決策をご紹介していきます。
対策その1:地方自治体の補助金を活用する
多くの自治体では、太陽光発電の普及を促進するために、補助金制度を設けています。これらの補助金を活用することで、初期費用を大幅に削減できる可能性があります。
まず、お住まいの都道府県のホームページで補助金制度の有無を確認しましょう。さらに、市区町村でも独自の補助金制度を設けている場合があります。都道府県と市区町村の補助金制度は併用できるケースもあるため、両方の情報を確認することが重要です。
「補助金の申請は難しそう…」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。施工会社によっては申請手続きを手伝える場合もありますので、業者選択の一つに加えてみてもよいかもしれません。
当社では、補助金の申請手続きのサポートを行っていますので、お客様の手間を最小限に抑え、スムーズな手続きを実現します。詳しくは、お問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。
対策その2:価格帯の安いメーカーを選ぶ
同じ容量でもメーカーによって価格帯が大幅に異なります。価格帯の安いメーカーを選ぶことで初期費用を抑えるという手段もあります。国内メーカーと比べて海外メーカーの方がコストが低めに設定されているので、価格重視であれば海外メーカーを選ぶことで抑えられます。ただし、補償内容はメーカーによって異なるので注意が必要です。
対策その3:リースで導入する
太陽光発電システムの設備投資費用無しのリース契約で導入することも可能です。リース契約は月々の支払いが生じますが、高額な初期費用がかからず、自家消費・売電できるのはリースの大きな利点です。また、メンテナンス費用も保証の範囲内となり、安心して利用することができます。様々なリースプランがあるので複数の会社を比較検討して選ぶことをおすすめします。
対策その4:PPAモデルで導入する
PPAモデルは最近増えてきている導入プランで、初期費用・維持管理費0円で自家消費できるという魅力に加え、契約期間後は発電所システムを譲渡してもらえるなどのメリットもあります。電灯契約とセットで提供されることが多いので、トータルでメリットがあるのか事前の検討が大切です。
デメリット2. 定期的なメンテナンスが必要になる

太陽光発電は、長期間にわたって安定した発電を続けるために、定期的なメンテナンスが欠かせません。太陽光発電モジュールは耐久性が高い製品ですが、屋外に設置されているため、どうしても風雨や砂埃、鳥の糞などの影響を受けます。これらの汚れや、台風やゲリラ豪雨などの自然災害による損傷は、発電効率の低下や故障の原因となります。
さらに、2017年に施行された改正FIT法により、太陽光発電システムの定期的な点検が義務化されました。これは、安全性を確保し、長期的な安定稼働を維持するための重要な措置です。点検を怠ると、最悪の場合、FIT認定が取り消される可能性もあります。
太陽光発電システムのメンテナンスには、専門的な知識や技術が求められる作業が多く含まれます。
例えば、屋根の上に設置された太陽光発電モジュールの清掃や点検は、転落などのリスクが伴う高所作業のため、安全帯の着用や足場の確保など、安全に関する専門知識と経験が求められます。
また、太陽光発電システムは直流電源を扱うため、誤った作業による感電や火災のリスクもあります。これらの作業には電気工事士の資格が必要です。無資格者が安易に触れることは大変危険です。
加えて、パワーコンディショナや接続箱などの点検も電気回路に関する知識が不可欠です。不具合の早期発見や修理対応には、経験豊富な専門業者による点検が望ましいでしょう。
このように、太陽光発電システムの定期的なメンテナンスは、ただの掃除や簡単なチェックではなく、「高所作業」「電気作業」「安全管理」などの高度なスキルと資格が求められる専門的な業務です。
対策:維持管理を専門家に依頼する
定期的なメンテンナンスは、太陽光発電システムを長く安全に使い続けるために必要な投資です。
ここで、専門家に依頼するメリットを7つ紹介します。
- 安全性の確保
太陽光発電の点検・清掃には高所作業や電気作業が含まれます。専門家は必要な資格や装備を持ち、安全基準に基づいた作業を行うため、事故やケガのリスクを最小限に抑えることができます。
- 発電効率の維持・向上
モジュールの汚れや故障を早期に発見し、適切に対処することで、システムの発電効率を維持、または改善できます。専門家は微細な異常やトラブルの兆候も見逃しません。
- トラブルの早期発見と予防
専門業者は点検時に電圧の異常やケーブルの劣化、接続不良など、発電不良の原因となる問題を的確に見つけ出します。これにより、重大なトラブルになる前に予防措置がとれます。
- 法令遵守(FIT法対応)
2017年の改正FIT法により、定期点検の実施が義務付けられました。専門業者に依頼することで、法令に適した点検記録を確実に残すことができ、FIT認定の取り消しリスクを回避できます。
- 保証・保険の維持
メーカー保証や保険の適用には、定期的なメンテナンスの実施が条件となっている場合があります。専門家による点検記録は、保証や保険を適切に維持するための証拠として有効です。
- コスト削減につながる可能性
点検費用はかかりますが、専門家によるメンテナンスにより大きな故障や修理の発生を防げるため、結果的に長期的なコスト削減につながる場合があります。
- 専門的なアドバイスが受けられる
太陽光発電に精通した技術者から、発電データの見方や今後のメンテナンス計画など、運用に役立つアドバイスを受けられるのも大きなメリットです。
当社では、専門知識と経験豊富なスタッフが、お客様の太陽光発電システムを丁寧に点検・メンテナンスいたします。
定期的なメンテナンスを行う事で、お客様の太陽光発電システムを常に最適な状態に保ち、安心してご利用いただけるようサポートいたします。
デメリット3. 発電量が天候に左右される

曇りや雨の日が続くと、「発電量が低下しているのでは?」とよくご質問をいただきます。天候に関しては、発電量はやはり影響を受け、太陽の出ていない時は発電量は落ちてしまいます。しかし、天候が悪い日もあれば日照時間が長い日もあるため、発電量は年間を通して比較すると5%程度以内の差に収まることがほとんどです。
対策:蓄電池を導入する
晴れた日に太陽光発電システムで発電して余った電力を蓄電池に蓄えておくことで、使用量の多い朝や夜の時間に使用できます。また曇りや雨の日など、発電量が少ない日でも、蓄えておいたクリーンな電力を使用できます。
また、災害時の停電対策として活躍することも、蓄電池の大きな魅力の一つです。
万が一の際には、あらかじめ蓄えておいた電力を使うことで、照明や冷蔵庫、携帯電話の充電など、最低限の生活を維持することができます。さらに、電力会社から購入する電力量を抑えられるため、電気料金の削減にもつながります。
このように、蓄電池には多くのメリットがありますが、一方で、初期費用や設置スペース、寿命など、注意しておきたい点もあります。
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デメリット4. 設置に向いていない家もある

導入時に不適切な場所を選んでしまえば、満足できる結果が出ず後悔してしまうケースもあるかと思います。北向き一面の屋根や、屋根が小さすぎるお家は設置に向かない可能性があります。また建築から年数が経っているお家は重量負荷に耐えられない心配があるため、事前にきちんと調べる必要があります。ほかにも塩害や積雪などの特有の地域環境にある場合も事前に調べておきましょう。
対策:詳細なシミュレーションを依頼する
夏と冬では日の高さも違えば角度も変わります。年間を通して、ご自宅周辺の環境による影などの影響を受けないか、反射光などの影響を与えないかを事前にシミュレーションしてもらいましょう。
デメリット5. 反射光トラブルが発生する場合がある

太陽光パネルから反射する光が眩しくて、近所トラブルになるリスクがあります。その場合のほとんどが、北面に設置しているのが原因です。また、北面設置は発電量で見ても他方角より劣るので積極的にはおすすめできません。どうしてもの理由が無ければ北面設置をしないことで、反射光リスクは避けられます。
デメリット6. パワーコンディショナの設置場所が必要

太陽光発電を導入すると、パワーコンディショナの設置が必須となり、設置場所によっては追加の費用が発生することもあります。また、多少の音が出るので設置後に気になってしまうことも・・・。パワーコンディショナは屋外用・屋内用があるので設置場所で選ぶこともできます。
対策:分電盤の近くやスペースを確保する
分電盤は比較的生活空間と離れた場所に設置されています。屋内用にスペースが無ければ屋外用を選択することも一つの手法です。
太陽光発電のメリット
メリット1. 電気代を節約できる

太陽光発電導入となるとまず思いつくのが電気代削減ではないでしょうか?電力会社から購入する電気をお家で発電した電気でまかなうことができるので、その分電気代の節約となります。
メリット2. 電気代高騰の影響を受けない

電気料金は年々上昇傾向にあり、今後もその傾向は続くと予想されています。多くのご家庭が電気料金高騰に頭を悩ませる中、太陽光発電システムを導入すれば、ご自宅で発電した無料の電気を優先的に使用できるため、購入する電力量の削減が実現します。
つまり、将来の電気料金高騰の影響を最小限にすることで安心して生活を送ることができるのです。
メリット3. 売電収入が得られる

太陽光発電システムを導入すれば、ご自宅で発電した電力のうち、自家消費しきれなかった余剰電力を電力会社に送電(逆潮流)することができます。
送電された電力は、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT法)に基づき、10kW未満の太陽光発電システムでは10年間国が定めた固定価格で電力会社に買い取られるため、安定した収入源となります。
2025年度再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT法) の買取価格は下記の通りです。
10kW未満
申請期限日 | FIT買取価格 | |
2025年9月30日までに認定を受ける設備 | 2025/6/30 | 15円/kWh(10年) |
2025年10月1日以降に認定を受ける設備 | 2025/12/12 | 25円/kWh(~4年)
8.3円/kWh(6~10年) |
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メリット4. 停電しても電気が使える

突然の災害で長期停電になった場合でも、太陽電池モジュール、周辺機器、分電盤に破損がなければ発電は可能です。カラーモニタやパワーコンディショナを操作して自立運転に切り替えられる場合は、非常用コンセントから電力を利用することができます。各メーカーや機種により操作方法が異なるので取扱説明書をご確認ください。
メリット5. 環境にやさしい

社会的メリットとして環境にやさしいことが挙げられます。太陽光発電は、石油を燃焼させて電気を起こす火力発電のように大気汚染物質を発生させることがありません。太陽光発電協会によると、1kWシステムの年間発電量を1,000kWhとした場合、結晶系シリコン太陽電池によるCO2削減効果は年間で399.5kg/kWh、石油の削減量は年間で227リットルになるそうです。経済効果だけでなく、環境への影響も配慮していきたいですね。
メリット6. 補助金を活用できる

多くの自治体では、太陽光発電の普及を促進するために、補助金制度を設けています。これらの補助金を活用することで、初期費用を大幅に削減できる可能性があります。
まず、お住まいの都道府県のホームページで補助金制度の有無を確認しましょう。さらに、市区町村でも独自の補助金制度を設けている場合があります。都道府県と市区町村の補助金制度は併用できるケースもあるため、両方の情報を確認することが重要です。
「補助金の申請は難しそう…」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。施工会社によっては申請手続きを手伝える場合もありますので、業者選択の一つに加えてみてもよいかもしれません。
当社では、補助金の申請手続きのサポートを行っていますので、お客様の手間を最小限に抑え、スムーズな手続きを実現します。詳しくは、お問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。
メリット7. 夏は涼しく冬は暖かい

太陽光発電を設置すると遮熱効果が得られ、屋根からの熱をシャットアウトしてくれます。夏場に室内温度が上昇する原因の1つが屋根からの熱であり、遮熱できると夏は涼しく過ごせます。反対に冬場は、逆効果ではと思うかもしれませんが、設置されたパネルが放射冷却を防ぎ、室内から熱が逃げづらくなるため、室温を高く保つことができ冬場は暖かく過ごすことができるのです。
※放射冷却……日中に太陽光で温められた熱が夜になって逃げていくこと
メリット8. 蓄電池や電気自動車との連携でさらなる効果が期待できる

太陽光発電と蓄電池を連携すると・・・
- 光熱費を節約できる
- クリーンな電気を貯められ、環境にやさしい生活ができる
- 災害時や停電時に非常用電源としても活用できる
電気自動車と連携すると・・・
- 家庭用蓄電池のの代わりとして利用できる
- 車に使う燃料費を安くできる
- 環境保全に貢献できる
まとめ
ここまでメリット・デメリットについてお伝えしてきました。導入のリスクも知っていただいた上でご自宅に設置するかどうか判断できるきっかけとなれば幸いです。そして、導入を決めた方は次に業者選びとなりますが、その際にもこの記事でお伝えしたデメリットの解決策がきちんと出せる会社にお願いするのが良いでしょう。実績があり、補助金申請やアフターメンテナンスなどのサポート体制が整っていることも重要なポイントです。もし分からないことがあればまずは当社にご相談ください。一つひとつ丁寧にお答えさせていただきます。
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投稿者プロフィール

宮崎淳マーケティング部
太陽熱システムや太陽光発電の導入に関する疑問や不安を解消し、最適な選択をしていただけるよう、最新の情報やノウハウを発信しております。
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